
タービンやコンプレッサー、ポンプなどの回転機械において「オーバースピード(過速度)」は最も危険な異常の一つです。
制御系の故障やバルブの固着、負荷の変動により回転数が設計値を超えると、ローターやブレードに過大な遠心力が生じ、
部品破損・飛散・火災など、重大な事故につながる恐れがあります。
一度損傷が起きれば、修復や交換には長期間と高額なコストが必要となるため、早期検出と確実な保護が不可欠となります。
Istec社のSpeedSysシリーズは、オーバースピードや加速度異常(急激な回転数の上昇)を検出し、機械を安全に停止させるための
独立した保護システムです。
制御系とは独立して動作することで、ソフトウェアやDCSの異常に左右されない高信頼性を実現しています。
主な特徴
・SIL2/SIL3対応設計:IEC 61508準拠。安全機能レベル(SIL)認証に対応し、重要設備にも適用可能。
・モジュール構成:SpeedSys 200は単一モジュールで小型・簡易構成を実現、SpeedSys 300は2oo3冗長構成でSIL3まで対応。
・自己診断機能:常時セルフモニタリングにより、センサ断線や内部異常を即座に検出。
・保守性と可用性の両立:プルーフテスト間隔が長く、運転停止を最小化。
・柔軟なシステム統合:既存制御系やトリップ回路との組み合わせも容易。
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項目 |
SpeedSys 200 |
SpeedSys 300 |
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適用SIL |
SIL2 |
SIL3(2oo3冗長構成) |
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入力信号 |
速度センサ×2まで |
速度センサ×3まで |
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設置形態 |
コンパクトモジュール |
冗長ラック構成 |
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用途 |
一般産業機械、補機類 |
主要タービン、発電設備など |
なぜSIL3が求められるのか
SIL(Safety Integrity Level)は、安全機能がどの程度の信頼性で動作するかを示す国際的な指標です。
オーバースピードは発生頻度こそ低いものの、一度起きれば致命的損傷を招く高リスク事象です。
そのため、多くの回転機械では、制御系とは独立したSIL3レベルの保護システムが推奨されています。
SpeedSys 300は、ハードウェア冗長化(2oo3構成)と自己診断機能により、SIL3レベルの機能安全を実現しています。
信頼性を最優先する発電タービンや主要プロセス装置に最適です。
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