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リードリレー長納期化と価格高騰

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リードリレー長納期化と価格高騰
以前のコラムではリードスイッチを取り上げましたが今回はリードリレーです。

リードリレーにはリードスイッチが内蔵されますので状況は似たり寄ったりですが、
当社製品は特殊スイッチを使用した高電圧リードリレーに特化していますので事情は若干異なります。

当社高電圧リードリレーに主に使用していますのは大型/真空リードスイッチです。

このスイッチの特徴は、
・ガラス長が50mmと大型であること(小型汎用スイッチは10mm前後)
・ガラス内部が真空であること(小型汎用スイッチは常圧)
・大型スイッチでガラス内真空により接点間5000V以上の高耐電圧であること(小型汎用スイッチは200V前後)
・接点材にタングステンを使用していること(小型汎用スイッチはロジウム接点、ルテニウム接点)
・大型スイッチでタングステン接点により3000V以上の高電圧開閉であること(小型汎用スイッチは100V前後)

高電圧リレーは主にデバイスの耐圧検査や絶縁検査の装置に使用されます。
昨今では車載用デバイス検査の高電圧化、手動検査の自動化、半導体ウエハー搬送装置の静電気発生用電源などへの採用で
需要が急増しています。
そして『大型/真空リードスイッチ』のメーカーは世界に2社程度しかありません。

当社リレーの形状はチューブラ―タイプ(図1)とフランジ付きタイプ(図2)とがあります。


(図1)


(図2)


対して海外製リレーは下図のようなオンボードタイプのみとなります。


海外製はほぼ自動機で製造できる形状となっていますが、当社リレーは『手作り』になります。

当社高電圧リードリレーの長納期と価格高騰には以下のような背景があります。
【長納期要因】
・世界的な大型/真空リードスイッチ需要の高まりとコロナ禍の影響でスイッチ製造元の需給バランスが崩れて入手困難となっていること
・当社リレーは手作りで尚且つ各工程で厳重な検査を繰り返すため工期を要すること
・スイッチ入手難もあり当社製造人員を増員できないこと

【価格高騰要因】
・スイッチメーカーにおいて年に1~2回の価格改定があること
 小型汎用スイッチの接点ロジウムメッキのような部材価格高騰の影響は少ない代わりに人員/エネルギーコストや設備増強費用による影響
・国際輸送コストの高騰や円安の影響によりスイッチ輸入経費が増大していること

当社リレーはこのような需給状況のため2023年中の生産計画はほぼ埋まっており引き続き長納期となっておりますが、
当社リレーの最大の特徴である『短納期対応』に戻れるよう努力してまいります。
万が一現状での価格・納期で支障がある場合は、代替として世界中のメーカーのリレーも紹介できますので是非ご相談下さい。

ユーザー様にはご不便とご迷惑をお掛け致しますが今後とも何卒ご理解とご協力をお願い致します。


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