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リードリレーの仕様を正しく理解するために

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リードリレーの仕様を正しく理解するために

精密機器や計測装置の内部で、静かに確実にスイッチングを行っているのがリードリレーです。小型で応答性が高く、長寿命という特長から、
幅広い分野で利用されています。
しかし、リレーを安全かつ長期間使用するためには、仕様書に記載された各項目の意味を正しく理解することが欠かせません。
この記事では、リードリレーの主要な仕様項目について、技術者の方にも非技術者の方にも分かりやすい形で解説します。


定格(W)とは何か
リレーの「定格(W)」とは、接点が開閉できる電圧(V)と電流(A)の積を指します。
仕様書では次のように説明されています。

「接点の開閉(ON/OFF)可能な電圧(V)·電流(A)の積です。接点定格の数値は最大値を表していますので、瞬時的にも超過しないようにして下さい。」

つまり、定格は“絶対に超えてはいけない上限値”。瞬間的なサージでも超過すると、接点の溶着や劣化につながります。


最大切断電圧・最大切断電流
リレーが「開く瞬間」に扱える電圧・電流の限界値です。
・最大切断電圧(V):開閉可能な最大直流電圧
・最大切断電流(A):開閉可能な最大電流
これらは、アーク(火花放電)による接点損傷を防ぐための重要な指標で


最大通電電流(A)
「接点が閉じている状態で連続して流せる最大電流」を示します。
仕様書では次のように注意が記されています。

「接点を開く際に電圧を加えた状態とする場合は、通電電流を必ず最大切断電流値まで下げてから開閉を行なって下さい。」

つまり、閉じた状態で流せる電流と、開閉時に扱える電流は別物であり、開閉時はより厳しい制限があるということです。


耐電圧と絶縁耐電圧
リレーの信頼性を左右する重要な項目です。
・耐電圧(V):接点が開放された状態で、接点間に電圧を印加した際に規定電流以上が流れる電圧
・絶縁耐電圧(V):接点とコイル間の耐電圧
仕様書では、どちらも「規定電流値は100 μA以下(1分間)」と定義されています。
耐電圧は、リレー内部の絶縁性能を評価するための基準であり、過電圧環境での信頼性に直結します。 


仕様を守ることの重要性
仕様書には次のような注意が明記されています。

「接点仕様を超えた使い方をすると、接点が溶着したり、劣化を早める原因となりますので十分余裕のあるリレーをお選び下さい。」

リレーは一見シンプルな部品ですが、内部では微小な金属接点が高速で動作しています。
仕様を超える負荷は、接点の寿命を大幅に縮めるだけでなく、装置全体の故障につながる可能性があります。 


DC
使用が前提である理由
仕様書には次の記述があります。

「当社のリードリレーは『直流電圧』での御使用を前提に設計されております。」

これは、リードリレーの構造と動作原理に起因します。リードリレーは、ガラス管内に封入されたリードスイッチを磁力で動作させる仕組みであり、
接点間の絶縁状態やアーク発生の挙動が直流と交流で大きく異なるためです。


ACで使用されるケースを踏まえた耐電圧に関する考え方
当社リードリレーの耐電圧仕様は直流(DC)を基準として定めていますが、実際の実装環境では、AC電圧がリレーに印加されるケースもあります。
交流電圧は実効値に対してピーク電圧が約1.41倍となるため、接点間にかかるストレスが直流とは異なります。電圧が周期的に変動することで、
瞬間的に放電開始電圧に近づく場面が生じやすく、接点間の絶縁に対してより厳しい条件となる場合があります。
このため、ACでご使用いただく際には、DC耐電圧値をそのままAC実効値に置き換えるのではなく、DC耐電圧の約半分程度を目安に余裕を持った
電圧設定を推奨しております。
例えば、AC5 kVRMS)の耐圧が必要な環境では、DC10 kV のリレーでも成立はしますが、交流電圧はピーク値が約7.1 kVに達するため、
余裕としては小さくなります。より安全側の設計としては DC15 kV クラスのリレーを推奨しております。このような余裕を持った設定により、
交流特有のピーク電圧や電界変動による影響を吸収し、接点間の絶縁性能をより安全側で確保することができます。


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